心がつながる、ストーリー

※この話は、実際にソシエであったエピソードを元に構成されています。

心がつながる、ストーリー:01

入社して2年が過ぎようとしていたときのこと。私は自分と同い年の、あるお客様との心のすき間を埋められずにいた。

心がつながる、ストーリー:02

「痩せたいんです……」。最初にそう呟いたきり、そのお客様は何も語ろうとはしなかった。

心がつながる、ストーリー:03

「痩せたいんです……」。最初にそう呟いたきり、そのお客様は何も語ろうとはしなかった。

心がつながる、ストーリー:04

仕事が終わったある日のこと、職場の先輩から食事に誘われた。私の様子が少しおかしいことを気に掛けてくれていたのだ。

心がつながる、ストーリー:05

私はすべてを話した。すると黙って耳を傾けてくれていた先輩が、そっと口を開いた。

心がつながる、ストーリー:06

「手に心をのせている?」

心がつながる、ストーリー:07

エステティシャンが想いを伝える手段は言葉ではない、手だ。先輩は、私に大事なことを思い出させてくれた。

心がつながる、ストーリー:08

迎えたお客様へのトリートメントの日、私はすべての想いを手に込めた。

心がつながる、ストーリー:09

終えた瞬間、今までに経験したことのない感覚に包まれた。たとえるなら、指揮者がひとつの音楽を奏でたような達成感。でも、これはきっと私の自己満足……、ではなかった。

心がつながる、ストーリー:10

お客様は上気した顔で、はじめて私に笑みを見せてくれた。私たちにもう、言葉は必要なかった。

心がつながる、ストーリー:11

結果が出るごとに、お客様は心の明るさを取り戻し、見違えるほどキレイになっていった。

心がつながる、ストーリー:11

4年後、そのお客様から結婚したことを知らせる手紙が届いた。そこには当時語られることのなかった、お客様のつらい経験が綴られていた。そして文末には、こう記されていた。

心がつながる、ストーリー:13

「もうすぐ子どもが生まれます。落ち着いたら、またそちらに伺います。私がおばあちゃんになっても、いつまでも担当してくださいね。また会える日を楽しみにしています」

心がつながる、ストーリー:14

お客様の手紙は、いつも手帳にはさんで持ち歩いている。そして仕事に入る前、私は必ず胸に手を当て、心のなかで唱えるのだ。今日も、手に心をのせて。